愛は惜しみなく与う②
施術台は2つあり、その1つに泉はもう座ってる
「あなたは今日後回しだからね!杏ちゃんからやるわよ」
お姉さん…でいいんかな
泉を無視してあたしのシャンプーを始める
「あたしのことは、ミサって呼んで」
「は、はぁ。ミサさんで」
「ねね!泉くんとどういう関係?あの子が女の子連れてくるなんて初めてなのよ!ここあたしが経営してて、知り合いとか紹介の人以外、施術しなくて……そしたら今日、1人連れて行くって連絡が来たから!」
ノンストップでミサさんは話し続ける。
す、すごいなぁ
あーでもシャンプー気持ちいい
「小顔ね。洗う面積少ないわ」
そんな事を言われていたが、あまりにも気持ち良くて、あたしは途中で寝てしまった
「泉くん!この子寝ちゃったわよ?シャンプーする?」
「んーー」
「彼女?」
「ちがう」
「好きなの?」
「ん」
「あらやだ!赤飯炊く?」
「黙れよ」
「今日髪の毛染めるんでしょ?あなたとこの子、少し色が違うけどどうする?そのままの色にしたらいいのよね?」