愛は惜しみなく与う②

「……」

「え?何?」

「……同じ色」

「だから、少し金髪でも種類が違う色よ?って言ってるの」

「だから、一緒の色にしてって言ってんだよ」

「……え、きも。それは起きた時にこの子にストーカーって言われんぞ」

「チッ。急に男に戻るなよ、その見た目で」

「いや、あまりにもお前がいつもと違うからさ?俺の中のミサも、いたたまれなくなってだな」

「るっせぇ」

「……え?もう手出した?」

「お前本当、殴るぞ。クソみたいな発想すんな」

「いやいや、お前の浮いた話とか、もう5年くらい聞いてないからさ」

「あっても言わねーよ」

「へー、あの泉がね。自分と好きな子の髪色を一緒にしてほしいなんて言う日がくるとは」

「はいはい、良いから早くやれ。この店潰すぞ」

「いやん!ほんと泉くんってば、ヤンチャなんだから!」

「……きも」


……


「あーんーちゃーん!」


!?!?!

耳元で囁かれて、耳に息がかかる
そのソワソワ感に目を覚ました


「ご、ごめんなさい。めちゃ寝てた」

目を覚ますとニコニコ笑うミサさんと、目を瞑る泉
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