愛は惜しみなく与う②
あたしの話
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「病院向かってくれ」


みんな18になってないから、車の免許がない。泉だけ免許がある。
でも今は泉は、杏につきっきりな訳で


「おい、ちゃんと元気な時に紹介してくれよ」

「すんません。こんな形で紹介するつもり、なかったんだけどな」


先代の、海斗さんが迎えにきてくれていた


「普通の病院なら、身分証明書やら、親の連絡先とか必要になるけど?大丈夫か?」

「……多分ダメ。助國(スケクニ)さんのところへ連れてってください」

「おいおい、あのじぃさんの所に女の子連れていく気かよ」


海斗さんが言うのも無理はない
助國さんとは変わった闇医者だ。
普通の病院に行けないような人を、保険外で治療する医者。



俺たちはよくお世話になってるけど


まぁなんせ、汚い病院だ。暗いしジメジメしてるし。
でも泉は助國さんのところじゃないと。そう言う。

理由はわかる。
杏の両親のことを知らなさすぎるし連絡が取れない。それに、杏の怪我次第だが、大ごとになる可能性がある
それは杏も望まないと思う


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