愛は惜しみなく与う②
「やめろ。無視しろ。入ってくんな」
「わしが怪我見ないで誰が見る。お前に見れるもんか!ほら、どけ!」
助さんは、泉のことを突き飛ばしてあたしの方へ来た
お医者さんってことでええんよね?
「左肩が脱臼してた。でも周りの筋もいっぱい傷が付いていた。何かしたか?脱臼だけでこうはならないんじゃが」
「あ、えっと…無理矢理はめてみた」
「なんともまぁ…こんな所に来る女の子だからおかしい奴じゃとは思っとったが…」
はぁ…とため息をつかれる。なんか失礼
「で?無理矢理はめたのに、なんでまた外れる?」
「そ、それは…」
チラリと泉を見る
窓から飛び降りたとか、色々ゆうたら泉に怒られそう!無茶すんなって…
「窓から飛び降りたんだろ?知ってる。悠馬ってやつに聞いた」
あ、バレてんのか
ほなええか
「肩は1週間も安静にしてれば痛みもなくなって、使えるようになるさ。ただ脱臼癖がついてるから、また同じように肩に負担をかける行為は止めるべきじゃな。以前よりも、脱臼しやすくなっとる」
ふむふむ。