愛は惜しみなく与う②
「ま、待てよ。俺はただ…帰るって言っただけだろ?お前らの事情に巻き込むなよ。俺はただ…親父に聞きたいことがあるだけだ」
こんな白瀬、俺は知らない
「若様…ゴトウさんに、貴方が組長に、自ら会いに行くと言ってきた時……俺から貴方に話をしろと言われてきました」
ゴトウが?俺から親父に会いに行くって言ったら話せってなんだよ…
車は家の近くまで進んでいく
「車を停めてくれ。聞きたくない」
どうせ良くないことだ。親父が捕まるとか…なんかそんな事だろう。
そんな事と思って見ても……とても重くて、身体が白瀬の言葉を聞くのを拒否している
「すみません、若。俺は組長のことを、貴方に知ってほしい」
「知る必要はないだろ。あいつは…俺のことを息子だなんて思ってない。俺を、組を継続させるためのコマとしてしか認識していない」
「そんな事はないですよ?昔は、やり方は間違えいたとは思いますが…」
昔……
俺は…
小さな時から、暴力を振るわれていた
虐待というと、少し違う
だって俺も、やり返していたから