愛は惜しみなく与う②
ふーーん
そういうことね。

やし今回帰ったら、そのまま継ぐって話が進んでいくかもしれへんって事やんな?


「でも…泉が大丈夫ゆうたら、信じるしかないんちゃう?」


継ぎたくないのも知ってるし、烈火のために、皆んなと卒業するために、毎日楽しく過ごしてるのも知ってる

泉はそんな簡単に家に丸め込まれへんやろ



でも…

と新は泣きそうな顔であたしを見る


まぁ…父親の性格や態度。泉が何をされてきたかって知らんし、新は知ってるから不安になるんやろうな


「そんな不安なら、なんで付いていかれんかったん?」


「え?」


「嫌、だってさ?泉が戻ってこないかもって心配なんやろ?それなら、泉に何言われようが、付いて行くべきやったんちゃうん?」



あたしならそうするけど

そう言うと、新はさらに泣きそうな顔になった。

やべ、悪い癖がでた
なんでも素直に思ったことを言いすぎてしまう


「誰もがお前みたいに素直に猪突猛進に行動できるわけじゃねーの!」

朔に再び頭をしばかれる


まぁ…今のはあたしが悪かった。新を責めるみたいな言い方してしまった
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