青の秘密を忘れない
『ほんとですか?!会いたいです、会いに行きます!』
そう返事が来た時は罪悪感なんて全部吹き飛ぶ程、嬉しかった。
早く青井君に会いたい、それだけだった。
「まさかこんなすぐに会えるとは思わなかったです。
まあ、体感では一カ月以上経ってますけどね」
そう言って青井君は、私の右手を取って歩き出す。
私はその手を握り返して隣を歩く。
夫も今、同じ地方の他県にいる友達に会いに行っていて、帰ってくるのは明日の夜だ。
新幹線の指定席を予約しているところまで確認した。
だから、誰も私たちを知っている人と会う心配がない。
手を繋いでも腕を組んでも怖くない。そんなことが嬉しかった。
「今日もかわいい」
急にバスの中で、青井君が私に向かってそう笑いかける。
隣にいた中年夫婦がくすりと笑ったのが見えて、恥ずかしくなった。
私は、周りに聞こえないくらいの声量で彼に問いかける。
「私たち、カップルに見えるかな」
「うーん、どうですかね?僕、結構童顔だからなぁ。
でも、篠宮さんも若く見えるから見えるんじゃないですかね?」
気遣わせてしまったな、と自分で苦笑した。
私も丸顔なせいか若く見られる方ではあるが、彼は大学生にもまだまだ間違えられるだろう。
「僕は年の差は全然気にしてないですよ。
こうしてれば、さすがにカップルに見えるでしょ」
と言って、青井君は私の肩を抱いた。
隣の中年夫婦の反応を見ることは躊躇われて、私は青井君の顔を見つめた。
青井君はどこまでも真っ直ぐに私を見つめてくれる。
それにも若さを感じてしまう自分がいた。
そう返事が来た時は罪悪感なんて全部吹き飛ぶ程、嬉しかった。
早く青井君に会いたい、それだけだった。
「まさかこんなすぐに会えるとは思わなかったです。
まあ、体感では一カ月以上経ってますけどね」
そう言って青井君は、私の右手を取って歩き出す。
私はその手を握り返して隣を歩く。
夫も今、同じ地方の他県にいる友達に会いに行っていて、帰ってくるのは明日の夜だ。
新幹線の指定席を予約しているところまで確認した。
だから、誰も私たちを知っている人と会う心配がない。
手を繋いでも腕を組んでも怖くない。そんなことが嬉しかった。
「今日もかわいい」
急にバスの中で、青井君が私に向かってそう笑いかける。
隣にいた中年夫婦がくすりと笑ったのが見えて、恥ずかしくなった。
私は、周りに聞こえないくらいの声量で彼に問いかける。
「私たち、カップルに見えるかな」
「うーん、どうですかね?僕、結構童顔だからなぁ。
でも、篠宮さんも若く見えるから見えるんじゃないですかね?」
気遣わせてしまったな、と自分で苦笑した。
私も丸顔なせいか若く見られる方ではあるが、彼は大学生にもまだまだ間違えられるだろう。
「僕は年の差は全然気にしてないですよ。
こうしてれば、さすがにカップルに見えるでしょ」
と言って、青井君は私の肩を抱いた。
隣の中年夫婦の反応を見ることは躊躇われて、私は青井君の顔を見つめた。
青井君はどこまでも真っ直ぐに私を見つめてくれる。
それにも若さを感じてしまう自分がいた。