Who is the Angel of Dealh?
「早く処刑しろ!!」

死神の処刑を見に来ていた人々が声を荒げる。ニアを数人が押さえ、ニアの細い首に紐が巻きつけられる。そして、処刑は執行された。

「見せしめにニアの首を晒そう」

ニアの死体を見て僕がそう言うと、死刑執行人は「それは名案ですね!」とノコギリでニアの首を切断した。

ニアが処刑され、首が広場に晒される。次の日、ニアの変わり果てた姿を見てダイアナは膝から崩れ落ちていた。



死神狩りが始まって一年。一体どれほどの人間が処刑されたのだろう。僕はパイプをふかしながら考える。

簡単に人の処刑を許可するなんて、自分がこれほど冷酷だなんて思ってもみなかった。しかし、これも平和のためだ。

ズキン、と不意に頭に頭痛が走る。僕はパイプを落とし、頭を抱える。頭痛はどんどんひどくなっていった。

そして、僕は全てを思い出す。ああ、そうだった……。

僕の姿が一瞬で変化する。黒いマントにドクロの仮面。そう、死神の正体は僕。
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