惚れ薬で、君の恋の魔法に。
「……どうかな」
「なんで!?」
「なんでって、……」
気づけよ、バカ、鈍感。
俺は、乃依が欲しいのに。
乃依の恋路の助けなんか、やりたくないんだよ。
「……明日ね。明日までに出来たら、あげるよ」
「そんなに短い期間で出来るの!?」
出来ないから言ってるんだよ。
「……そしたら、小高、私に飲ませてね」
なんでそんなこと、言うの。
乃依が飲むの?なんで?相手に飲ませて惚れさせるんじゃないの?
わかった。
飲んで最初に手が触れた相手に惚れる、とかだと思ってるのか。
飲み干した、と俺に見せたいのか。
……俺なら、応援すると思って。
腹立つよ、すごく。そんなところも可愛いと思っちゃうから、俺自身に、すっごく腹立つ。
それでも、乃依のこと応援するから。
でも。