初夜から始まる夫婦事情~一途な次期社長の溺愛は鎮まらない~
「どうして香子が?」
風花の件は彼女が知るはずのない話だ。
「さあ? でも気付いているのは間違いない。俺に聞いて来たくらいだからな」
「真田に?」
思わず顔をしかめた。いつのまにそんな親しくなっていたんだ?
真田は呆れたように眉を上げる。
「おいおい俺にまで嫉妬するなよ」
「嫉妬なんてしていない」
「あっ、そう。とにかくお前が心配しているようなシチュエーションじゃない。仕事の打ち合わせをしていたときに話題に上ったんだよ」
以前真田に聞いた話では、香子と風花はそれ程親しくなかった。実際、職場の話になっても一度も話題に上っていない。
急に風花を気にしだしたのだとしたら、やはり俺との関係を知られてしまったのかもしれない。
可能性があるとしたら、元旦に本家に行ったときか?
「……香子は何て言ってたんだ?」
「はじめは風花から引き継いだ仕事に問題があるって報告だった。退職前の処理に結構ミスがあったんだ」
「そうか……」
退職前の風花の様子が思い浮かぶ。憔悴し、言動も不安定だった。
仕事にミスが出てもおかしくないだろう。
風花の件は彼女が知るはずのない話だ。
「さあ? でも気付いているのは間違いない。俺に聞いて来たくらいだからな」
「真田に?」
思わず顔をしかめた。いつのまにそんな親しくなっていたんだ?
真田は呆れたように眉を上げる。
「おいおい俺にまで嫉妬するなよ」
「嫉妬なんてしていない」
「あっ、そう。とにかくお前が心配しているようなシチュエーションじゃない。仕事の打ち合わせをしていたときに話題に上ったんだよ」
以前真田に聞いた話では、香子と風花はそれ程親しくなかった。実際、職場の話になっても一度も話題に上っていない。
急に風花を気にしだしたのだとしたら、やはり俺との関係を知られてしまったのかもしれない。
可能性があるとしたら、元旦に本家に行ったときか?
「……香子は何て言ってたんだ?」
「はじめは風花から引き継いだ仕事に問題があるって報告だった。退職前の処理に結構ミスがあったんだ」
「そうか……」
退職前の風花の様子が思い浮かぶ。憔悴し、言動も不安定だった。
仕事にミスが出てもおかしくないだろう。