初夜から始まる夫婦事情~一途な次期社長の溺愛は鎮まらない~
素直に告げると
紫穂と別れ、十一時過ぎにマンションに帰り着いた。

部屋は真っ暗で、柊哉さんが不在なのは明らかだった。

飲みに行くとは聞いていたけれど、寂しくなる気持ちを抑えられない。

「柊哉さんの顔を見たかったのに……」

いつかの様に、前向きな気持ちが高まっている今、話しをしたかった。

そうでなければ、話す勇気が持てない気がしたから。

だけど……。

シャワーを浴びながら考える。

今後柊哉さんを信じて良い夫婦関係を築く為には、怖くてもしっかり向かった方がいい。

むしろ勢いがないときに話し合った方がいいんだ。

自分の気持ちを見つめて、しっかり伝えたい。

彼を起きて待っているのはやめて、髪を乾かして直ぐにベッドに入った。
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