こんなんじゃないのに
「いらっしゃいませ」

初夏の今日も明るい声が店内に響く
ここは、オフィス街にあるカフェ 「 ル･マン」
そこで働いてる 綾瀬 奏恵

彼女は、今年 大学を卒業して在学中よりアルバイトしていたこの店に正社員登用された。

彼女目当ての客もいてお店の看板娘となっている。


「カナちゃん。3番にコレ持ってって」

「はい、マスター」

40代半ばのマスターは、口髭があり少しワイルド系のシブメン
独身とも噂されているが、実生活は謎に包まれている。

こじんまりとした佇まいの店だがそれなりに繁盛している。

今わ、ランチタイムでランチメニューが二品しかないこの店も混雑している。

14時半をまわったとこで奏恵は、やっと休憩に入ることが出来た。

「カナちゃん。これ今日の賄い」

マスターが出してくれたのは、目玉焼きの乗ったピラフ

「はい！ありがとうございます。いただきます。」
店内のカウンター席の一番端で休憩に入る。

ランチタイムには、短時間アルバイトがいるが通常はマスターと二人体制だ。

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