クールな次期社長の溺愛は、新妻限定です
「汐里の分も朝食を頼んでおいたから、部屋まで持ってきたら対応しといてくれ」
「ええ!?」
まさかの展開に変なところから声が出てしまった。亮は意にも介さない。
「朝もきっちり食べる派だったろ」
「そういう話じゃないよ。だって私、ここに泊まっただけでも悪いのに」
そもそも宿泊客でもない私が泊まったの自体、ホテル的には問題なのでは……。
「別に。元々この部屋は泊まった人数に関係なく、泊数で値段が決まっているんだ。一応昨夜の段階で汐里のことは伝えてあるし、心配しなくてもいい」
「でも……」
「とにかく、後はよろしく」
軽く頭に手を置かれ、亮はさっさとバスルームへ向かってしまった。必然的に彼を待たねばならない状況になり、私はその場に項垂れる。
まぁ、いいか。ここまできたら今更、私たちの間になにかが起きたりはしないだろうし。
意識しているのは私だけで、亮は親切心で行動しているだけだ。別れたときのことを気にして、余計に気を使っているのかも。元々まめで、世話焼きなところもあったし。
しばらくしてドアのチャイムが鳴り、亮に言われた通り私は朝食を運んできたスタッフを迎え入れた。
できたての朝食が手際よくテーブルにセットされていくのを感心半分で見つめる。最後にメニューの説明を終え、頭を下げるスタッフを見送ったところで亮がバスルームから出てきた。
「ええ!?」
まさかの展開に変なところから声が出てしまった。亮は意にも介さない。
「朝もきっちり食べる派だったろ」
「そういう話じゃないよ。だって私、ここに泊まっただけでも悪いのに」
そもそも宿泊客でもない私が泊まったの自体、ホテル的には問題なのでは……。
「別に。元々この部屋は泊まった人数に関係なく、泊数で値段が決まっているんだ。一応昨夜の段階で汐里のことは伝えてあるし、心配しなくてもいい」
「でも……」
「とにかく、後はよろしく」
軽く頭に手を置かれ、亮はさっさとバスルームへ向かってしまった。必然的に彼を待たねばならない状況になり、私はその場に項垂れる。
まぁ、いいか。ここまできたら今更、私たちの間になにかが起きたりはしないだろうし。
意識しているのは私だけで、亮は親切心で行動しているだけだ。別れたときのことを気にして、余計に気を使っているのかも。元々まめで、世話焼きなところもあったし。
しばらくしてドアのチャイムが鳴り、亮に言われた通り私は朝食を運んできたスタッフを迎え入れた。
できたての朝食が手際よくテーブルにセットされていくのを感心半分で見つめる。最後にメニューの説明を終え、頭を下げるスタッフを見送ったところで亮がバスルームから出てきた。