PTSDユートピア
『え、ケニー先生を知っているんですか?』
僕が驚いて返信すると、
『私の担当医でした。きっと貴方と同じ病院に通っているのだと思います』
なるほど、やはり全てはケニー先生の掌の上、か。
この『N』に届いたというURLを無視するのは容易い。だが、このタイミングで届いたということはケニー先生なりの何らかの狙いがあるのかもしれない。
『そのURLをこちらにも送ってください。もしかしたら何かのヒントかもしれません』
僕が返すと、すぐにリンクが送られてきた。
『他にすることもありませんので、私も開いてみます』
私? もしや相手は女性なのだろうか。
などと思いつつ承諾のメッセージを送り、意を決してリンクを開きアプリをダウンロードする。
まず表示されたのは白を背景に浮かび上がる『ユートピアート』という明朝体の虹色フォント。
下に英語表記で『UTOPIART』と書かれている。見た感じ造語なので意味はまだ分からない。
続いてアカウントの登録画面に移行し、ユーザー名や生年月日などといった個人情報を求められる。
『個人情報を入力しないと進めないようです。どうしますか?』
僕が『N』に意見を求めると、返事はすぐに来た。
『私は進みます。今更失うものは何もないので』
考えてみれば確かにその通りだ。
情報を入力し終えると、続いてユーザー名とパスワードの入力欄が出てくる。
どうやら僕たちはアカウント作成をさせられているらしい。
一通り終えると、登録完了の文字と共に派手なフォントの説明文が画面の奥から飛び出してきた。
『ユートピアートへようこそ。ここは様々な人が自分の才能を生かせる理想郷です。まだ出会ったことない自分がここにはたくさんいます。貴方ならきっとそんな素敵な自分と出会い、素敵な何かを創り上げられることでしょう』
僕が驚いて返信すると、
『私の担当医でした。きっと貴方と同じ病院に通っているのだと思います』
なるほど、やはり全てはケニー先生の掌の上、か。
この『N』に届いたというURLを無視するのは容易い。だが、このタイミングで届いたということはケニー先生なりの何らかの狙いがあるのかもしれない。
『そのURLをこちらにも送ってください。もしかしたら何かのヒントかもしれません』
僕が返すと、すぐにリンクが送られてきた。
『他にすることもありませんので、私も開いてみます』
私? もしや相手は女性なのだろうか。
などと思いつつ承諾のメッセージを送り、意を決してリンクを開きアプリをダウンロードする。
まず表示されたのは白を背景に浮かび上がる『ユートピアート』という明朝体の虹色フォント。
下に英語表記で『UTOPIART』と書かれている。見た感じ造語なので意味はまだ分からない。
続いてアカウントの登録画面に移行し、ユーザー名や生年月日などといった個人情報を求められる。
『個人情報を入力しないと進めないようです。どうしますか?』
僕が『N』に意見を求めると、返事はすぐに来た。
『私は進みます。今更失うものは何もないので』
考えてみれば確かにその通りだ。
情報を入力し終えると、続いてユーザー名とパスワードの入力欄が出てくる。
どうやら僕たちはアカウント作成をさせられているらしい。
一通り終えると、登録完了の文字と共に派手なフォントの説明文が画面の奥から飛び出してきた。
『ユートピアートへようこそ。ここは様々な人が自分の才能を生かせる理想郷です。まだ出会ったことない自分がここにはたくさんいます。貴方ならきっとそんな素敵な自分と出会い、素敵な何かを創り上げられることでしょう』