幼馴染でストーカーな彼と結婚したら。
「……えっと」
「いや、桐本先生と藤森先生のお二人でご勝手にどうぞ」
森下先生はきっぱりと断る。すると桐本先生が微笑む。
「私は一緒に行きたいけどなぁ。今日と明日だけこっちの補助で入ってるだけだし、なかなか会えないでしょう」
藤森先生は私にそっと、
「……こいつの愚痴で二軒目、ほんとキッツいんだって。助けて」
と呟く。
顔を見ると、藤森先生は、本当にしんどそうな、そして申し訳なさそうな顔をする。
(愚痴って……)
心当たりがあるような気がする……。それにいきついて私も申し訳なく思っていると、藤森先生は次は森下先生の肩を叩く。
「森下。来ないと、研修医時代の恥ずかしい失敗晒すぞ」
「職権乱用」
「どうとでも」
少し考えた後、
「三波ちゃん、付き合わせてごめん」
森下先生は私に謝った。