幼馴染でストーカーな彼と結婚したら。
―――次の日。
なんとなく周りの景色が違う。そんな気がした。
景色が全体的に明るい色に見えたのだ。
そして、大学に行ってから、たまたま健一郎がうちの研究室にいた森下先生に書類を届けに来たとき、私は自分の中のとある変化に気づく。
それは、今まででは絶対にありえなかった心境。
健一郎が去ったあと、私は自分の机に突っ伏していた。
「うわー……ホント最低!」
「え? なに? どうしたの?」
森下先生は驚いたように私を見る。
「あの、変態でストーカーの健一郎のこと、かっこいいと思うだなんて!」
そう、私の眼はおかしい。いや、これは脳の問題か。「脳内が腐ってるんです! 今すぐ脳外科に連絡を!」と叫ぶ。
「落ち着いて、三波ちゃん」
森下先生が苦笑する。
はっきりとわかってないと信じたいが、森下先生は昨日と今日の私が違うことに勘づいているようだった。