幼馴染でストーカーな彼と結婚したら。

 私は、その時のことを思い出して、思わず笑った。そして、「大丈夫。ありがとう」と健一郎に言うと続ける。

「私ね、今、健一郎のこと好きだと思う。そういうところも含めて……」

 まっすぐに気持ちを伝えるのは、少し恥ずかしい。でも、健一郎は、そんな私の言葉を聞いて、本当に嬉しそうに目を細めた。

 その顔を見て、私の胸はぎゅう、と掴まれたようになる。
 
―――私、健一郎のこと、ちゃんと好きになってるんだ。
< 121 / 227 >

この作品をシェア

pagetop