幼馴染でストーカーな彼と結婚したら。

 健一郎は私を見たあと、後ろからやってきた藤森先生を見て、眉を不服そうに寄せる。

「藤森?」
「おう、健一郎」
「どうしたんだ、その頬?」

 藤森先生の赤い頬にとっさに気づいた健一郎は、怪訝な顔をして藤森先生に聞いた。

「狂暴な女の子にやられた」
「ぐ……!」

 言葉に詰まる私を見て、健一郎の眉がピクリと動く。健一郎からいつもと全く違う黒い雰囲気が出ているのを感じてたじろいだ。

(……なんか怒ってる?)

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