幼馴染でストーカーな彼と結婚したら。
帰ってからいつもより時間に余裕があったので食事を二人分作る。
少し身体がだるいけど、別に酷い体調不良と言うほどでもない。
熱も多少出ているが測ってみると、37度ちょうどと、騒ぐほどのことでもなかった。
作った食事を味見してみる。
「あれ? なんか今日……おいしくない」
(味付けに失敗したのかも……。これを疲れて帰ってくる健一郎に食べてもらうのは、非常に申し訳ないなぁ……)
なんだか、うまくいかない。結局あのとき、ハリス先生からの電話の理由を健一郎に聞いても、健一郎は、べつになにもないですよ、と言っただけだ。腑に落ちなかったが、仕事のことに口をはさむこともできないので、私は納得せざるを得なかった。
その日、健一郎の帰りを少し待ってみたが、健一郎の遅くなるという連絡を見て、先にお風呂に入り、ベッドにもぐりこんだ。
(あれ? なんだろう……。健一郎がやけに恋しい……)