幼馴染でストーカーな彼と結婚したら。

 次に目が覚めた時に、健一郎が目の前にいて、私は驚いて飛び起きる。

「おはようございます」
 健一郎が嬉しそうに笑った。

「あれ!? どうしてここに! 大学に泊まるって……」
「朝だけ戻ってきました。三波さんの寝顔見たかったですし。またすぐに大学に戻りますけど」

 そう言ってまた笑った健一郎の顔を見て、健一郎の雰囲気を感じて、時が止まる。

―――やっぱりあの夢は、昔本当にあったことだ……。

 あの時の、高校生の頃の健一郎と同じ声をして、同じ顔をしている。
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