幼馴染でストーカーな彼と結婚したら。
健一郎は、突然私の手をつかむと、
「まだ、ね」と言って、私の指をねっとりと舐めあげる。
「ひゃっ!? な、なに!? そんなとこ、汚い!」
手を振ろうとするけど、手も抑えられ動かせない。
そしてまた、ゆっくりと指を舐められる。指先、指の間、手のひら、手の甲、すべて。そのたびにゾクゾクと背中に電気が走ったようになって、一ミリも動けなくなる。
「おいしいですよ。ずっとこうしたかったんです……。それにしても三波さんの反応まで、上出来です。最高に色っぽくてちょっと、これ以上すると僕がもちそうもありません」
「なにそれ……」
「きっともうすぐわかりますよ」
そう言って軽く頬にキスをした健一郎は私から離れた。
もういろいろとキャパオーバーしている。でも、この先、何があるのか、どうなっていくのか……心の奥底で、大きな不安と少しの期待が鎮座しているような気もしたのだ。