幼馴染でストーカーな彼と結婚したら。
16章:胸の鼓動
結局その日、その場所から助けてくれたのは、健一郎を探していた桐本先生だった。
「なんで健一郎までここに」
驚いた顔で、桐本先生は言う。
「わかりますよ。ずっと見てましたから」
「……」
「桃子……いえ、桐本先生」
健一郎はまっすぐに桐本先生を見ると、
「もし三波さんに何かあったら、僕はあなたを一生許さなかったと思います」
とはっきり言った。
桐本先生の表情が明らかに曇る。私もその聞いたことのないくらい冷たい健一郎の口調に胸が跳ねた。