幼馴染でストーカーな彼と結婚したら。

 そう思って健一郎を見ると、健一郎は、
「それ以上少しでも魅惑的になったらすぐに襲いますよ。今もギリギリの線で耐えているのに」
 まじめくさった顔でサラリと言った。思わず吹き出す。

「ぶっ……! な、何言って……!」
「それでもいいなら続けてください」
「そんなこと言われたら続けにくいでしょうが……!」

 私が泣きそうになっていると、健一郎はスマホを取り出し、息を飲んで画面を見ている。
「こうして努力する三波さんを見てるだけでも、すでに理性崩壊の危機です」
 画面に映るのは、先ほどの私……。確実に隠し撮りだ!

「ちょ、いつのまにこんなに写真撮ってるのよ!」
「当たり前じゃないですか! 僕がこんなシャッターチャンスを前にひく男だと思いますか」
「思わないけど……!」
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