くらげ
今日も学校を休んだ。外の天気さえも知らずに、一日が過ぎていくのはこれで何度目だろう。夏ももう終わり、季節は秋になろうとしているのに、私だけが夏の誘惑にすがりついたままだ。
別に、学校でいじめられているわけでも、成績で悩んでいるわけでもない。週末に遊びに行く仲の友達はいるし、中間テストで赤点を三つもとったが、そんなことは三日も経たない内に頭から消えている。私に悩みなんてなかった。
学校を休み始めたのは、高校二年生になった今年からだ。それまでは遅刻はよくしていたものの、学校をサボったことなんてなかった。行きたくないと思った時でさえ、自然と学校へ足が向いた。一度逃げ道を作ってしまうと、簡単に逃げようとしてしまうのは人間の本能なのか。そんなことはどうでもいいのだが。
私には一つの願望があった。その願望こそが、学校へ行く私の足取りを重くさせるものであった。「何もしたくない」ただそれだけ。友達と話すのも、ご飯を食べるのもとても幸せな時間だ。しかし、疲れる。自分を偽るのも、ありのままの自分でいるのも疲れる。疲れる。疲れる。そんな私はくらげになりたいと思っていた。くらげについて詳しくは知らないが、天敵もほとんどおらずに、海を気ままに漂って生きているのだろう。くらげにだって疲れたり大変なことがあるのかもしれないが、そんなことはどうでもよかった。私は私が思い描くくらげになりたいのだ。何もせず冷たい海に流されながら、苦労も知らずに生きていく
「くらげ」に......。
しかし、そんなことを考えていた私は、すでに
「くらげ」であったのだ。
別に、学校でいじめられているわけでも、成績で悩んでいるわけでもない。週末に遊びに行く仲の友達はいるし、中間テストで赤点を三つもとったが、そんなことは三日も経たない内に頭から消えている。私に悩みなんてなかった。
学校を休み始めたのは、高校二年生になった今年からだ。それまでは遅刻はよくしていたものの、学校をサボったことなんてなかった。行きたくないと思った時でさえ、自然と学校へ足が向いた。一度逃げ道を作ってしまうと、簡単に逃げようとしてしまうのは人間の本能なのか。そんなことはどうでもいいのだが。
私には一つの願望があった。その願望こそが、学校へ行く私の足取りを重くさせるものであった。「何もしたくない」ただそれだけ。友達と話すのも、ご飯を食べるのもとても幸せな時間だ。しかし、疲れる。自分を偽るのも、ありのままの自分でいるのも疲れる。疲れる。疲れる。そんな私はくらげになりたいと思っていた。くらげについて詳しくは知らないが、天敵もほとんどおらずに、海を気ままに漂って生きているのだろう。くらげにだって疲れたり大変なことがあるのかもしれないが、そんなことはどうでもよかった。私は私が思い描くくらげになりたいのだ。何もせず冷たい海に流されながら、苦労も知らずに生きていく
「くらげ」に......。
しかし、そんなことを考えていた私は、すでに
「くらげ」であったのだ。