きみはハリネズミ
ドクン。








心臓が大きな音を立てた。









最後、なんだ。










茅ヶ崎くんだけじゃない。










私も、みんなも。










茅ヶ崎くん、あんなに嬉しそうに看板描いてた。










あの瞬間を無かったことにしていいの…?










しょうがないって諦めていいの…?










そんなの、










そんなの間違ってる。






だってまだ道が全部塞がれたわけじゃない。



考えろ。


あの瞬間を無かったことにしたくないなら、


まだ、どこかに道が─────










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