きみはハリネズミ
ずっと、大嫌いだった。
青春なんて安っぽい言葉で着飾った日常が。
そんな世界に触れてみたいと泣き叫ぶ自分の心が。
嫌いだと拒絶すれば誰かが私の足を掴んだ。
平気だと笑えば、世界が色を失くした。
だけど、君が光をくれたから。
だから、もう大丈夫。
また挫けそうになっても、歩いていける。
目を閉じて、耳を塞いで、じっと夜明けを待つきみを今、私は抱きしめに行きたい。
きみはハリネズミ。
どんな棘だって私がそっと包むから。
だから、笑って。
私はずっとずっと、今日を忘れない。
青春は痛くて、
痛くて、
甘いイチゴミルクの味がした。