クリスマスの朝
ミハイルが閉じていた瞳を開け、雪音に言う。しかし雪音は「もう少しこのままでいさせて」と抱きしめる腕に力を入れる。

ミハイルは頰を赤く染め、雪音の頭にキスを落とした。



「……ん……」

クリスマスの日、雪音が目を覚ますと隣にミハイルが眠っている。

昨日の夜は二人でロシア料理を作った。

ジャガイモやニンジン、キュウリ、ピクルス、ゆで卵、鶏の胸肉などをさいの目切りにし、マヨネーズで和えたオリビエ・サラダや、サーモンやスズキなど色々な魚を使ったスープのウハー、細切りにした牛肉とタマネギ、キノコなどをバターで炒め、スープやスメタナを加えて煮込んだ料理のビーフストロガノフを二人で作る。デザートには、プティチエ・モロコというチョコレートのケーキを作った。

二人はテレビを見たり、話をしたりして楽しい時間を過ごした。そして、雪音はドキドキしながらもミハイルと一緒に眠った。

ドキドキして眠れないと思って雪音だったが、ミハイルに抱きしめられているうちに眠ってしまったようだ。
< 6 / 9 >

この作品をシェア

pagetop