雨と霧と煙の異世界生活


胡蝶「おーい、楓さーん?」



そんな声が聞こえるが、僕は今冬眠中だ。



お布団の中にぐるぐるして冬眠中だ(語彙力)



最推しであり愛して止まない(行き過ぎ)冨岡さんをまさかのまさかで笑いものに…。



みんなが嫌いでもとか僕かなりとんでもないこと言っちゃったよね…。



大丈夫だよ冨岡さん、その素敵な顔と冷静沈着な所で…女の子にはモテてるはずだから…心配しないでね…。



そう思いながらぐずぐずする。



しのぶさんまだくすくす笑ってるの何でですかこれ以上僕を追い詰めないでください本気で自害しますよ舌噛み千切りますよ(真顔)



麗子「何やってんの?楓馬鹿なの?」



『何かとっても冷たいお声が聞こえてきたなぁ、久しぶり(?)の会話で馬鹿なの?は心が痛くて泣きそうだよ。』



今の声はママだ、確実にママだ、絶対にママだ。



そもそも僕に普通に暴言を吐くのはママか雅の二人くらいの問題だ。



冨岡「…話がしたいのだが。」



『後日改めて…』



冨岡「………」



ひいっ、無言の圧力勘弁してくだせぇ…



『…はい…』



布団からひょっこりと少しだけ顔を出しながら聞く。



麗子(可愛い。)



雅(何か可愛い。)



胡蝶(可愛らしい。)



三人にめちゃくちゃ見られるんですけどごめんなさい僕次は何をしましたか…(震え声)



すると冨岡さんが、布団の隙間の所に顔を近づける。



やめろイケメンッ、イケメンの顔を直視すると眩しくて溶けるっ



冨岡「お前は誰の元で水の呼吸を修得した?」



『…へ?』



唐突すぎるその質問に、思わず素っ頓狂な声を出す。



冨岡「…地面へ落下する寸前、水車を出した。」



『…もしかして、あの鬼の首を斬ったの…』



冨岡「俺だ。」



あっ詰みましたねこれ。



トリップしてきました☆とか誰も信じませんがね。



ていうか…そのことに関して雅達には聞いてないの…?



『…何か使えちゃいました?』



何ら間違ってはない、よし、これで凌いで



冨岡「誰かに習ったのではないのなら、何故水の呼吸というのを…技の名前を知っていた?」



あー、詰み詰みですねこれは、どうしようもないや。



…とは言え、余計なこと言っておかしなものを見る目で見られるのも…。



…待てよ?



これ…信じてもらえる方法…あるよな…?



まだアニメになってなくて…雅達さえ知らないような証拠…あるはずなんだ…。



それを説明すれば…ワンチャン信じてくれるかな。



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