無邪気な彼女の恋模様

一章 気をつけろよ

好きになるきっかけって本当に不純。
ううん、ある意味純粋。

「お前さ、食べてるときって本当幸せそうだな。一緒に食べると飯が旨くなるわ。」

え、こんなことでって思われるかもしれないけど、でもそれは私の中ではれっきとした理由。

この時、私は一瞬にして恋に落ちた。

だけど好きになった人には実は彼女がいて。
そうなると別に奪う気はないから、その好きの意味は”憧れ”とか”慕う”とかそういうニュアンスに変わる。
さながら、芸能人を好きだと言っているようなもの。

そう、いわゆるファンってやつ。

そんな私の好きな人は、斜め前に座る波多野悠真(はたのゆうま)さんです。