無邪気な彼女の恋模様
久しぶりの波多野さんとのランチは、定番の
ラーメン屋だ。
会社から近い上にお客さんの回転が早いからすぐに食べることができる。
私はもやしラーメンを、波多野さんはチャーシュー麺を頼んだ。
運ばれてきたラーメンの丼に、予想以上に盛りに盛られたもやしがドーンと主張している。
「もやしでラーメンが見えないです。」
もやし好きな私は思わず喜びの声をあげる。
食べようと箸をもやしに突っ込んだ瞬間、その上にチャーシューを二枚のせられた。
「肉を食え、肉を。もやしばっかり食べてるから百瀬は背が低いんだ。」
「ええー。もやし好きですもん。チャーシューのお礼にもやし分けてあげますよ。」
もやしをお箸でひとつかみすると、波多野さんの丼に勝手にのせる。
お互いまだ口をつけていないお箸とはいえ、こういうことができちゃう関係に私は密かに喜びを隠せない。
だってまるで恋人みたいでしょ。
そんなことで喜んでるなんて波多野さんは知らないだろうなぁ。
知ってもらっちゃ困るけど。
私はひとり満足げにチャーシューにかぶりついた。
ラーメン屋だ。
会社から近い上にお客さんの回転が早いからすぐに食べることができる。
私はもやしラーメンを、波多野さんはチャーシュー麺を頼んだ。
運ばれてきたラーメンの丼に、予想以上に盛りに盛られたもやしがドーンと主張している。
「もやしでラーメンが見えないです。」
もやし好きな私は思わず喜びの声をあげる。
食べようと箸をもやしに突っ込んだ瞬間、その上にチャーシューを二枚のせられた。
「肉を食え、肉を。もやしばっかり食べてるから百瀬は背が低いんだ。」
「ええー。もやし好きですもん。チャーシューのお礼にもやし分けてあげますよ。」
もやしをお箸でひとつかみすると、波多野さんの丼に勝手にのせる。
お互いまだ口をつけていないお箸とはいえ、こういうことができちゃう関係に私は密かに喜びを隠せない。
だってまるで恋人みたいでしょ。
そんなことで喜んでるなんて波多野さんは知らないだろうなぁ。
知ってもらっちゃ困るけど。
私はひとり満足げにチャーシューにかぶりついた。