桜が散る頃君はいない
何もわからなかった。
途方に暮れていた私に、もっと最悪な現実が晒される。
snsで現状を投稿してみた。
『なんか、すごく苦しくなって、体が鉛みた
に重いんです』
『それだけじゃ何が原因とか分からないよね。』
「なんでよ…。」
スマホを投げ捨てて、泣き崩れた。
もしも、この症状は病気だったら?
余命があったら?
"柊は…どう思う…?"
手でいくら抑えようと涙は出てくる…。
その時、気づいた。1番見たくないものを見た。
「なんで…?私の手に…花が咲いてるの?」
直ぐにリビングに行って、お母さんに伝えようとした。でも、足が止まってしまった。
これをお母さんに言ったらお母さんはどう思う?
悲しむよね。
暗い2階の廊下でまた、泣いてしまう。
そこから、記憶がなかった。
ただ、お母さんとお父さんの声が聞こえる。