クールな婚約者との恋愛攻防戦
約一時間後、目的の遊園地へと到着した。
老若男女問わず一日中楽しめることが出来ると評判の、有名な遊園地だ。
土曜日だからさすがに賑わっているけれど、私はこのくらい混んでいた方が、遊園地に来た! という実感が湧いて、ワクワクしてくる。
そんな私とは反対に、
「遊園地なんて子供の頃以来だな……」
と、樹君はさほどテンションの上がっていない様子。
「そうなんだ? 私は大学生の頃、友達とたまに来てたよ」
「ふーん?」
「さあ、行こ行こ」
駐車場で突っ立っていても仕方がない。
ローテンションの樹君の背中を押すようにして、私達は揃って入園した。
私は長蛇の列に並んででもジェットコースターに乗りたい派だけれど、多分樹君はそんなタイプでもないだろうなぁと思う。
この遊園地デートを通して、彼ともっと仲良くなりたい。
だから、彼が嫌がりそうなことは提案しないでおこう、と密かに決めていた。
どうせ結婚するなら仲良くする必要はないと言っていた彼に、私と過ごす時間は楽しいと今後少しでも思ってもらえるようになりたいのだ。
「樹君は、どこか行きたい所ある?」
「別に」
「あっ、樹君コーヒー好きだよね! 限定コーヒー販売だって! 飲もうか!」
とりあえず、樹君が喜びそうなものを探して引っ張っていくにしよう。
老若男女問わず一日中楽しめることが出来ると評判の、有名な遊園地だ。
土曜日だからさすがに賑わっているけれど、私はこのくらい混んでいた方が、遊園地に来た! という実感が湧いて、ワクワクしてくる。
そんな私とは反対に、
「遊園地なんて子供の頃以来だな……」
と、樹君はさほどテンションの上がっていない様子。
「そうなんだ? 私は大学生の頃、友達とたまに来てたよ」
「ふーん?」
「さあ、行こ行こ」
駐車場で突っ立っていても仕方がない。
ローテンションの樹君の背中を押すようにして、私達は揃って入園した。
私は長蛇の列に並んででもジェットコースターに乗りたい派だけれど、多分樹君はそんなタイプでもないだろうなぁと思う。
この遊園地デートを通して、彼ともっと仲良くなりたい。
だから、彼が嫌がりそうなことは提案しないでおこう、と密かに決めていた。
どうせ結婚するなら仲良くする必要はないと言っていた彼に、私と過ごす時間は楽しいと今後少しでも思ってもらえるようになりたいのだ。
「樹君は、どこか行きたい所ある?」
「別に」
「あっ、樹君コーヒー好きだよね! 限定コーヒー販売だって! 飲もうか!」
とりあえず、樹君が喜びそうなものを探して引っ張っていくにしよう。