俺様副社長は愛しの秘書を独占したい
「ちゃんとティーポットも買い揃えたから、いつでも飲みにきていいよ。これは瑠璃ちゃん専用だから」
「……なんですか、それ」
うれしいくせに、こういう時に素直になることができず、また可愛げのないことしか言えない。
それでもどうにか「ありがとうございます」と伝え、ティーポットも受け取った。
すると一部始終を見ていた圭太君が、怪訝そうに聞いてきた。
「どうして瑠璃ちゃんは、お兄ちゃんがブラックコーヒーを飲むって聞かなくてもわかったの? お兄ちゃんだって……。もしかしてふたり、付き合っているの?」
疑いめいた目で見る圭太君に、私はすぐさま「違うよ」と言ったのに対して、副社長は愉快そうに「実はそうなんだ」なんて言うものだから耳を疑った。
「ちょっと副社長!?」
「なんだよ、瑠璃ちゃん。もう隠すことないだろ?」
「圭太君に隠すような事実はございませんから」
ついムキになって言い返してしまう。こんなやり取りをしていると、副社長のスマホがなった。
ポケットから取り出して電話の相手を確認すると、彼の表情は一変。
「父さんからだ。長くなると思うから圭太と先にケーキを食べててくれ」
「わかりました」
副社長は洗い終わったお皿を拭いている圭太君の頭を一撫ですると、キッチンから出ていく。
すると圭太君はジッと私を見つめてきた。
「……なんですか、それ」
うれしいくせに、こういう時に素直になることができず、また可愛げのないことしか言えない。
それでもどうにか「ありがとうございます」と伝え、ティーポットも受け取った。
すると一部始終を見ていた圭太君が、怪訝そうに聞いてきた。
「どうして瑠璃ちゃんは、お兄ちゃんがブラックコーヒーを飲むって聞かなくてもわかったの? お兄ちゃんだって……。もしかしてふたり、付き合っているの?」
疑いめいた目で見る圭太君に、私はすぐさま「違うよ」と言ったのに対して、副社長は愉快そうに「実はそうなんだ」なんて言うものだから耳を疑った。
「ちょっと副社長!?」
「なんだよ、瑠璃ちゃん。もう隠すことないだろ?」
「圭太君に隠すような事実はございませんから」
ついムキになって言い返してしまう。こんなやり取りをしていると、副社長のスマホがなった。
ポケットから取り出して電話の相手を確認すると、彼の表情は一変。
「父さんからだ。長くなると思うから圭太と先にケーキを食べててくれ」
「わかりました」
副社長は洗い終わったお皿を拭いている圭太君の頭を一撫ですると、キッチンから出ていく。
すると圭太君はジッと私を見つめてきた。