俺様副社長は愛しの秘書を独占したい
やっとゆっくり彼女とランチをする時間を取ることができた。それほど今日まで社内は揺れに揺れた。
社長の突然の退陣と、協力していた複数名の重役たちの降格に社内は騒然となった。社著の辞任の表向きの理由は病気療養のためとなっている。
刑事告訴するような案件だけれど、東雲社長も副社長も事を大きくしたくない、日本で働く社員たちの不安を煽りたくないという思いから見送った。
私的に流用したお金はしっかり会社に戻してもらい、退職金もカットとなった。
そして源君は、一から出直したいという気持ちを尊重し、イギリス本社へ異動となった。反省していて、私に『すみません』と伝えてくださいと言っていたらしい。新天地で今度こそがんばってほしいと願ってしまう。
「いやー、それにしても副社長ってばなかなかの策士ね。でもタイミングよく木名瀬さんが、泣きながら副社長室を飛び出したからあの写真を撮れたけど、そうでなかったらどうするつもりだったの?」
「その時は帰り際、私に抱きつこうと思っていたみたい」
頭を抱えながら打ち明けると、彼女は目を丸くさせたあと、声を上げて笑った。
社長の突然の退陣と、協力していた複数名の重役たちの降格に社内は騒然となった。社著の辞任の表向きの理由は病気療養のためとなっている。
刑事告訴するような案件だけれど、東雲社長も副社長も事を大きくしたくない、日本で働く社員たちの不安を煽りたくないという思いから見送った。
私的に流用したお金はしっかり会社に戻してもらい、退職金もカットとなった。
そして源君は、一から出直したいという気持ちを尊重し、イギリス本社へ異動となった。反省していて、私に『すみません』と伝えてくださいと言っていたらしい。新天地で今度こそがんばってほしいと願ってしまう。
「いやー、それにしても副社長ってばなかなかの策士ね。でもタイミングよく木名瀬さんが、泣きながら副社長室を飛び出したからあの写真を撮れたけど、そうでなかったらどうするつもりだったの?」
「その時は帰り際、私に抱きつこうと思っていたみたい」
頭を抱えながら打ち明けると、彼女は目を丸くさせたあと、声を上げて笑った。