俺様副社長は愛しの秘書を独占したい
「僕の前で結婚の約束をしてほしかったの」

「圭太君……」

 ジンとしていると、俊輔さんはポケットから小さな箱を取り出した。その中にはダイヤモンドが光り輝く指輪がある。

「瑠璃、俺と幸せな家庭を築いてほしい。長い人生を共に歩いていこう」

 指輪を差し出され、我慢できず泣いてしまった。

「はい……はい!」

返事をしてそのまま俊輔さんに飛びついた。

「わっ!? びっくりしただろ?」

「フフ、すみません」

 そのまま俊輔さんは尻餅をつきながら、しっかり私を抱き留めた。お互い見つめ合い、微笑み合う。

「まずは瑠璃のご両親に挨拶に行かないとな。仕事はやっと落ち着いたが、これからまた忙しくなるぞ?」

「望むところです」

 再びお互いのぬくもりを確かめるように抱き合う。

「僕もー!!」

「そうだった、圭太もおいで」

 圭太君も駆け寄ってきて、俊輔さんは私たちをギューッと抱きしめてくれた。

 こんな幸せをずっとずっと彼と感じて生きていきたい。永遠に――。
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