俺様副社長は愛しの秘書を独占したい
「人格が変わる人もいるくらいだからね。ニュースから流れてくるストーカー事件や殺人事件の犯行動機は、根本的には恋愛絡みってことがけっこうあるじゃない? ……だから木名瀬さんも気をつけなさい」
細川さんに言われると、信憑性が増す。
なにも言えずにいると、彼女は「フフン」と鼻を鳴らした。
「そこで私が一緒に対策を考えてあげる」
「え、細川さんが?」
「えぇ。時間が合った時にランチしましょ。わかった?」
「あ……うん」
強い口調で言われ咄嗟に返事をすると、細川さんは満足した様子。
「それじゃ詳しいことはまた今度ね。お先に」
手をひらひらさせて廊下を突き進んでいく彼女の背中を、茫然と眺めてしまう。
細川さんとランチなんて初めてだ。入社後、一年間だけこっちに勤めていた時も、行ったことはないもの。
秘書同士の時間が合うこと自体滅多にないし、なによりライバル視されていたから。
でもそっか、細川さんとランチ……。
歩を進めながら、ふわふわした気分になる。
ちょっぴり憧れていたのよね、日本でも同僚とランチしたいって。ニューヨークにいた時はみんなでランチへ出ていたから。その相手が同期で、なにかと気にかけてくれている細川さんだと思うとうれしい。
細川さんに言われると、信憑性が増す。
なにも言えずにいると、彼女は「フフン」と鼻を鳴らした。
「そこで私が一緒に対策を考えてあげる」
「え、細川さんが?」
「えぇ。時間が合った時にランチしましょ。わかった?」
「あ……うん」
強い口調で言われ咄嗟に返事をすると、細川さんは満足した様子。
「それじゃ詳しいことはまた今度ね。お先に」
手をひらひらさせて廊下を突き進んでいく彼女の背中を、茫然と眺めてしまう。
細川さんとランチなんて初めてだ。入社後、一年間だけこっちに勤めていた時も、行ったことはないもの。
秘書同士の時間が合うこと自体滅多にないし、なによりライバル視されていたから。
でもそっか、細川さんとランチ……。
歩を進めながら、ふわふわした気分になる。
ちょっぴり憧れていたのよね、日本でも同僚とランチしたいって。ニューヨークにいた時はみんなでランチへ出ていたから。その相手が同期で、なにかと気にかけてくれている細川さんだと思うとうれしい。