セイサンしてください
「マジで布団汚すなよ」
「汚れたら洗濯すればよくない?」
「お前がするなら好きなだけどうぞ」
「じゃあ、いっぱい汚す。このうえでポテチ食べてやる」
「やっぱ今のナシ。やめろ」
「……クセに」
「あ?」
「わたしじゃない誰かと汚したクセに」

 まだまだ子供だと思ってしまうのは、そうあってほしいという、俺のエゴなのかもしれない。

「しばらく遊びにくるのやめる」

 ――もう来るな。

「だけどね。人肌が恋しい季節になったら、そのときは、ぬくもりをもらいにくるから――……お義兄(にい)ちゃん」
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