全てを失っても手に入れたい女がいる 2
「しかし、やり過ぎじゃない?
高城さんかわいそう…
そのうち、高城さん血圧上がり過ぎてぶっ倒れるぞ?」
魁斗は、高城の様子を見て同情の言葉さえ口にした。
「仕方ないだろ?
あの人、親父に忠実だからな?
念には念を入れとかなきゃな!
それも彼女を見つけるまでの間だ…
それより、まだ、見つからないのか?」
「あらゆる道の人間に声掛けて探してる。
もう少し待て?」
「もう少しもう少しって、いつまで待たせる!?
探し始めて5年だぞ?
早く見つけて来ないと、マジでお前のケツヤバいかもよ?」
「おい、脅すなよ…」
「俺、マジだけど?」
「そんなに悪いのか?」
魁斗の問いかけに、涼夜は何も答えずシャワーを浴びに向かった。
いい加減気づけば良いのに
お袋を殺した時に
あんたも死んだって事に…