策士な課長と秘めてる彼女
インタビューは数分で終わった。

写真も1枚なので撮影もすぐに終了。

料理もいいタイミングで運ばれてきたので、早く食べて切り上げようと日葵は思っていた。

「お時間を取らせて申し訳ありませんでした。早く食べ終えてお開きにしますね」

゛いただきます゛

たったビール一杯で真っ白な肌をピンク色に染めた日葵が両手を合わせてお辞儀をする。

「課長もどうぞ？」

「陽生（はるき）・・・」

「えっ？」

「ここからはプライベートだ。俺のことも花菱のように名前で呼べ」

突然の俺様発言に、日葵は絶句する。

「でも、私達は今日初めてまともに話しましたし・・・」

「花菱のことも会ったその日に゛蘭さん゛と呼び始めたんだろう？」

゛蘭さんの同期には全て筒抜けなのだろうか？゛

と日葵は怖くなったが、取材のデータを消せと言われたら困るので言う通りにすることにした。

「では、陽生さん、食べましょう」

「うん」

黙々と箸を動かし始めた真島がなんか可愛い。

日葵は、知らなかった真島の実態に興味津々だったが、食べることに集中することにした。
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