策士な課長と秘めてる彼女
決してわざと見たのではない。
偶然、でも必然的に目に入っただけだ。
その文面と複数のデザイン画のラフから、日葵が真剣にHashimitsuを去ろうとしていることが伺えた。
やっと捕まえた日葵。
陽生は片時も離れたくはないと思っていた。
男性への警戒心を捨てた日葵は、今後、男性との接触も増えるだろう。
今は陽生だけでなく、蘭や悠馬の協力で何とか不穏分子は取り除けていた。
会社が離れてしまえば、仕事中の様子もわからず、ライバルの行動すら予測できなくなり不安で仕方がない。
そう思ったこの時点から、陽生は独立して日葵を見守るための会社を建てる準備を開始した。
怪しまれないように、Hashimitsuの仕事は真面目にこなしてきたし、時間外に仕事をして警戒させることもなかった。
日葵が寝てからの時間を、新規企業設立のための計画立案にあてた。
地元に顔の聞く父親のお陰で、陽生の人脈も相当なものだった。
銀行の融資も簡単におりたし、十分な準備金も持っていた。
企画書を見せれば、陽生の考えに賛同してくれる企業は引きも切らない状態であった。
槙の悪事が明らかとなり、Hashimitsuの真島傘下の企業へのM&Aの話が持ち上がったため、早々に引き継ぎの準備をしなければならなくなったが、更なる事件が日葵の命と大切な家を危険にさらす結果となり、陽生は不本意でならなかった。
だが、そのおかげというと腹立たしいが、あの事件をきっかけに、陽生もあっさりとHashimitsuから手を引くことができた。
槙はあの温厚な真島孝明と、敵認定すると徹底的に打ちのめす真佐子を完全にブチキレさせてしまったのである。
Hashimitsuには情状酌量の余地も残されてはおらず、Hashimitsuが存在していた痕跡すらないものにされてしまったのである。
偶然、でも必然的に目に入っただけだ。
その文面と複数のデザイン画のラフから、日葵が真剣にHashimitsuを去ろうとしていることが伺えた。
やっと捕まえた日葵。
陽生は片時も離れたくはないと思っていた。
男性への警戒心を捨てた日葵は、今後、男性との接触も増えるだろう。
今は陽生だけでなく、蘭や悠馬の協力で何とか不穏分子は取り除けていた。
会社が離れてしまえば、仕事中の様子もわからず、ライバルの行動すら予測できなくなり不安で仕方がない。
そう思ったこの時点から、陽生は独立して日葵を見守るための会社を建てる準備を開始した。
怪しまれないように、Hashimitsuの仕事は真面目にこなしてきたし、時間外に仕事をして警戒させることもなかった。
日葵が寝てからの時間を、新規企業設立のための計画立案にあてた。
地元に顔の聞く父親のお陰で、陽生の人脈も相当なものだった。
銀行の融資も簡単におりたし、十分な準備金も持っていた。
企画書を見せれば、陽生の考えに賛同してくれる企業は引きも切らない状態であった。
槙の悪事が明らかとなり、Hashimitsuの真島傘下の企業へのM&Aの話が持ち上がったため、早々に引き継ぎの準備をしなければならなくなったが、更なる事件が日葵の命と大切な家を危険にさらす結果となり、陽生は不本意でならなかった。
だが、そのおかげというと腹立たしいが、あの事件をきっかけに、陽生もあっさりとHashimitsuから手を引くことができた。
槙はあの温厚な真島孝明と、敵認定すると徹底的に打ちのめす真佐子を完全にブチキレさせてしまったのである。
Hashimitsuには情状酌量の余地も残されてはおらず、Hashimitsuが存在していた痕跡すらないものにされてしまったのである。