策士な課長と秘めてる彼女
「柊の世話ばかりで男っ気のない日葵を心配していたんだが、こんなイケメンを懐に隠してたとはな」
更にもう一人、訓練所の事務所の入り口から入ってきた男性が、そんな言葉を放った。
「輝顕さん。お久しぶりです」
日葵の声に陽生が振り向くと、訓練所の事務室に30代と思われるイケメン男性が立っていた。
高梨輝顕(たかなしてるあき)38歳。
高梨長門の息子で、H県警の鑑識課に勤める警部補だ。
警察犬訓練所の一等訓練士の息子として育った輝顕は警察直轄の警察犬訓練士を夢見て警察官になった。
10年あまり、警察犬とは縁のない部署に配属されていたが、四年前、初めて鑑識課に配属され現在に至る。
この彼こそが、3年前の新入社員歓迎会のときに、日葵を迎えに来た゛イケメン彼氏(疑)゛だったのだが、あの日は訓練所に初めて預けられて落ち着かない柊を、歓迎会帰りの日葵に引き渡す役割を彼が担っていたのだという。
車で柊を蒼井家に送り届けるついでに日葵を迎えに来たというが、本当のところはどうなのだろうかと陽生は鋭い視線で輝顕を観察した。
更にもう一人、訓練所の事務所の入り口から入ってきた男性が、そんな言葉を放った。
「輝顕さん。お久しぶりです」
日葵の声に陽生が振り向くと、訓練所の事務室に30代と思われるイケメン男性が立っていた。
高梨輝顕(たかなしてるあき)38歳。
高梨長門の息子で、H県警の鑑識課に勤める警部補だ。
警察犬訓練所の一等訓練士の息子として育った輝顕は警察直轄の警察犬訓練士を夢見て警察官になった。
10年あまり、警察犬とは縁のない部署に配属されていたが、四年前、初めて鑑識課に配属され現在に至る。
この彼こそが、3年前の新入社員歓迎会のときに、日葵を迎えに来た゛イケメン彼氏(疑)゛だったのだが、あの日は訓練所に初めて預けられて落ち着かない柊を、歓迎会帰りの日葵に引き渡す役割を彼が担っていたのだという。
車で柊を蒼井家に送り届けるついでに日葵を迎えに来たというが、本当のところはどうなのだろうかと陽生は鋭い視線で輝顕を観察した。