策士な課長と秘めてる彼女
「明日、金曜日、19時、本社駅前」

そんな真島からの味気ない社内メールが届いたのは時計が12時ジャストを示した時だった。

今から一時間は社内で規定された休憩時間。

実際は、皆、自分の仕事や打ち合わせの都合を見ながら休憩をとるのだが、仕事とはいえ、時間外の打ち合わせのことだからか、休憩時間内にメールを出す、真島の真面目さに日葵は笑った。

「明日の19時かあ・・・」

日葵は゛はぁ゛とため息をついた。

いつも日葵は仕事が終わると、何処にも寄らずに自宅へ直帰している(と思われている)。

「仕事だもんね。そっちが優先だし。うん、わかってくれるはず」

そう呟くと、日葵は

「了解しました。よろしくお願いいたします」

と真島にメールを返信し、課外へ出てあるところへ連絡をいれていた。

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