策士な課長と秘めてる彼女
5回目のルーチンワーク中。

「日葵!どうした?溺れてるのか?」

「ブクブク・・・!」

あまりの驚きにお湯の中で固まっていると、日葵はいきなりお湯の中から引摺り出された。

「きゃあ!ちょ、ちょっと、陽生さん、何するんですか!恥ずかしい!」

「何が恥ずかしいんだ?溺れてたくせに」

「違います!お湯に潜って精神統一してたんです。ルーチンワークですよ。ルーチンワーク!」

抱き抱えられた状態で両手で胸と下半身を隠す日葵はゆで蛸のように真っ赤だ。

「み、見ないでください・・・ってか、見ましたね?見てますね?」

「・・・不可抗力だ」

じっと日葵を見つめていた陽生の顔も心なしか赤い。

陽生はゆっくりと日葵を床に降ろすと、脱衣場からバスタオルを取って投げ

「勘違いして悪かったな・・・」

と言った。

出ていこうとする陽生を見て、バスタオルを巻き付けながらホッとする日葵だったが、

「綺麗な日葵の裸が見れて、俺的には役得だったがな」

という陽生の言葉を聞いて、思わず手に取った石鹸を投げつけていた。
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