策士な課長と秘めてる彼女
「お世辞抜きで、俺が食べてきたフレンチトーストの中で一番うまい」
「ありがとうございます。祖母のレシピなんですよ」
日葵も嬉しそうに微笑みながらフレンチトーストを口に入れた。
「ああ、ご両親が一緒に暮らしているおばあさんだな。県内にいるのか?」
「いえ、隣の県に住んでます。車で一時間半位ですかね」
日葵は懐かしそうにそう言った。
「週末もご両親は仕事か?」
「いえ、土日は休みで、祖母のデイサービスもないので自宅でまったりしてると思います」
何故、陽生が日葵の実家のことを聞くのか、不思議に思い、日葵は首をかしげた。
「・・・電話してみろ」
「えっ?」
「ご両親とおばあさんに会いに行く」
陽生の突然の命令に日葵の目は点になる。
「何のために・・・?」
「フレンチトーストを食べに」
フレンチトーストにかける情熱が尋常じゃない、と日葵は苦笑した。
「おばあちゃん、認知症が悪化してるらしくてレシピを覚えているかどうか・・・」
「昔のことは良く覚えているって言うだろ?一時間半ならそんなに遠くない」
陽生の言葉で、日葵の心に段々喜びが沸き上がってきた。
両親に会うのは3ヶ月ぶり。
祖父母に会うのは1年ぶりだ。
車を持たない日葵には、柊を連れて遠出をするのも無理があったから。
「いいんですか?」
「俺が行きたいんだ」
日葵は、満面の笑みで、スマホを手に取り、母親に電話を掛けた。
「ありがとうございます。祖母のレシピなんですよ」
日葵も嬉しそうに微笑みながらフレンチトーストを口に入れた。
「ああ、ご両親が一緒に暮らしているおばあさんだな。県内にいるのか?」
「いえ、隣の県に住んでます。車で一時間半位ですかね」
日葵は懐かしそうにそう言った。
「週末もご両親は仕事か?」
「いえ、土日は休みで、祖母のデイサービスもないので自宅でまったりしてると思います」
何故、陽生が日葵の実家のことを聞くのか、不思議に思い、日葵は首をかしげた。
「・・・電話してみろ」
「えっ?」
「ご両親とおばあさんに会いに行く」
陽生の突然の命令に日葵の目は点になる。
「何のために・・・?」
「フレンチトーストを食べに」
フレンチトーストにかける情熱が尋常じゃない、と日葵は苦笑した。
「おばあちゃん、認知症が悪化してるらしくてレシピを覚えているかどうか・・・」
「昔のことは良く覚えているって言うだろ?一時間半ならそんなに遠くない」
陽生の言葉で、日葵の心に段々喜びが沸き上がってきた。
両親に会うのは3ヶ月ぶり。
祖父母に会うのは1年ぶりだ。
車を持たない日葵には、柊を連れて遠出をするのも無理があったから。
「いいんですか?」
「俺が行きたいんだ」
日葵は、満面の笑みで、スマホを手に取り、母親に電話を掛けた。