クールなオオカミの過剰な溺愛
「関係って…煌哉、中学の時にどこまでして」
「あー違う。
それはない、キス以上はしてねぇ」
「じゃあ、ひとりだけ?」
なんとも気にくわない答え。
見た目からして完璧である煌哉のことだ、私が初めてじゃないことくらいわかっていたけれど。
「…………」
さらには私の質問に黙ってしまう。
どうやらひとりではないようだ。
「最低…」
「あの頃はバカだったんだよ自分が」
「それで二股とかもしてたわけだ」
「別に“付き合う”って明確な関係じゃなかったから二股もクソもねぇよ」
「でも昨日はAさんとキスしたから、今日はBさんとキスしようみたいなことでしょ?」
なんとも幼稚な想像だが、また黙ってしまう彼。
どうやら当たっているらしい。