クールなオオカミの過剰な溺愛

「自分から触れたいって思う相手は千紗が初めて」
「……私は思ってない」

「でも意識はしてくれてるだろ」
「ちょ、調子に乗らないで…！」


思わず歩くスピードが上がる。
もう煌哉の顔なんて見たくない。


「千紗、落ち着けって。
俺は本気で千紗が好きだから」

「……っ、な、何度も言わないでよ！」


好きと言われることに慣れていないため、毎度毎度心臓が壊れそうになる。


「何度も言わねぇと伝わらないから」
「伝わってるけど受け入れたくないの！」


どうしてそれをわかってくれないのだ。
いきなり男として煌哉を意識しろとか難易度が高すぎる。

それでも今のはハッキリ言い過ぎただろうかと思い、不安になった私。


顔を上げると、煌哉は難しい顔をしていた。