クールなオオカミの過剰な溺愛






夜は眠れていない上に朝から煌哉に振り回され、教室に着いた頃には今までにない疲れを感じていた私。


「はぁー、疲れた…!」

席に着くなり伸びをして机に突っ伏したけれど、後ろから笑い声が聞こえてきて咄嗟に振り向いた。


「な、何よ…!」


忘れていたわけではないけれど。

やっぱり後ろの席になった煌哉のことを意識してしまうわけで。



「いや、かわいいなって」

すぐにそういうことを言う。
私の気持ちも考えてほしい。


「静かにしてよね!
私は今日、誰かさんのせいで疲れてるんだから」

本当なら今すぐ寝たいものだ。
というか前の席が良かった。


それなら煌哉とも距離があっだというのに、今じゃ後ろの席だ。

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