クールなオオカミの過剰な溺愛
「本当に単純だな」
そう言って煌哉に笑われたけれど気にしない。
これが私なのである。
「だってこれ、本当に美味しくて…!
煌哉も早く食べてよ」
私が催促すれば、煌哉も頼んだお肉を食べ始めた。
「確かに美味しいな」
「だよね…!これはまた何回も行きたいなぁ」
早速気に入ってしまった私は、行きつけになりそうだなと思いつつ。
お肉をどんどん食べ進める。
その間は嫌なことひとつ忘れられたのだから、本当に単純なバカは幸せだ。
「お腹いっぱいだぁ…!
煌哉、ごちそうさま」
つい食後のデザートも頼んでしまった私は、本当に容赦のない女である。
けれど本人はバイトをしているため、お金に余裕があるようで。
私が好きなものを頼もうが、ただ微笑ましそうに見ているだけだった。