クールなオオカミの過剰な溺愛






ここ1週間、心身ともに休めた時間はあっただろうか。


「はぁ…」

今日は雨のため、さらにブルーな気分になる。
学校に着いてからもその気分は変わらなかった。



「元気ないね、千紗。
明日は響ちゃんが表紙の雑誌が発売日なのに」

「……あっ、そうだっけ」


もう響ちゃんのことを考える余裕すらないほど、頭の中はぐちゃぐちゃだった。


「え、あんたマジで言ってる?
忘れてたの?」

「なんか最近疲れててさ…」
「確かに最近元気ないよね、千紗」


煌哉に告白されて迫られていること、それから水瀬くんにキスされたことも全部凛花にも黙っている。

すべて話せば、凛花の目がキラキラ輝く様子が簡単に想像がついた。

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