クールなオオカミの過剰な溺愛
「ダメ、同じ学校の生徒がいたらどうするの。
変なことはしないでっていつも言ってるよね?」
ここで“付き合ってる”と噂が流れてしまえば、煌哉ファンに命を狙われてしまう。
それだけは避けたいし、敵にまわしたくもない。
「千紗からしたら今のは変なことなのか?」
「当たり前でしょ」
心配してくれてるのに申し訳ないけれど、ここはスパッと断っておく。
これは自分の身を守るためでもあるのだ。
「厳しいよな」
「心配してくれるのはありがたいけど…女子の嫉妬が怖いから変に誤解されたくないし」
それなら“仲のいい幼なじみ”と誤解され、煌哉と近づきたい女子たちに利用されるほうがマシだ。